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井川 直樹; 田口 富嗣; 山田 禮司; 石井 慶信; 實川 資朗
Ceramic Engineering and Science Proceedings, Vol.26, No.2, p.27 - 34, 2005/00
SiC繊維強化SiC複合材料は繊維とマトリックスの間に界面層を導入することで、繊維の引き抜け効果を利用した擬似延性機能を発現させることができる。この機能により本材料の機械特性の向上が図れる。近年、従来よりも高温安定性や耐酸化性に優れた高結晶性SiC繊維が開発され、酸化物系の界面層の利用が可能になりつつある。本研究では、Mg-Si系酸化物界面層の作製とその評価を行った。高結晶性SiC繊維へのコーティング層の作製はアルコキシド法を用いて行った。コーティング層は熱処理温度の上昇によってMgO単相からMgSiO, MgSiO及びSiOの混合相へと変化した。また、1400Cまでの温度では、繊維の引張強度劣化も20%程度に留まり、これはコーティングを施さない繊維における劣化とほぼ同程度であるなど、実用に耐えうる結果が得られた。